目標設定の大切さ
魅力的な人は、いつも何か「目標」に向かって一生懸命走り続けています。
せっかく目標に向けて努力するのであれば、うまくモチベーションを引き出せるように、適切かつ具体的な目標設定を行うことが大切です。
- やりたいこと(成し遂げたいこと)が見つかったが、漠然としている
- 目標達成までの道筋の立て方がわからない
- より効率的に実行できる目標設定方法を知りたい
そんな疑問を解決できる、フレームワークを活用した目標設定方法をご紹介いたします。
SMARTの法則
目標設定のためのもっとも有名なフレームワークと言えるでしょう。
目標は、S・M・A・R・Tでなければならない、SMARTとは、
S・・・Specific = 具体的な要素が明確になっていること。絞り込まれていること
M・・・Measurable = 測定できること
A・・・Attractive (Achievable) = 魅力的であること(達成できること)
もしくは、Agreed upon = 同意できること(納得していること)
R・・・Realistic = 現実的であること
T・・・Time-bound = 期限が明確であること
これは、設定した目標を実際の行動ベースに落とし込みやすく、行動に対するモチベーションを維持し、目標を達成するためのツールです。
そのために、目標は、具体的で、測定可能であり、かつ、魅力的(納得して取りかかれるもの)で、現実的なものであり、期限が明確化されているものであるべき、という考え方になります。
項目多いなぁ・・めんどくさそうだなぁ、、と思った方もいるかもしれませんが、中身はシンプルです。
ひと通り見てみましょう!
SMARTの法則の弱点はある?
その発表が1981年と古いことから、変化の激しい現代においては「時代遅れ」だと言われることもありますが、個人的には全くそうは思いません。
SMARTの法則は、目標を的確に設定するために有効であり、状況に変化があればその都度、臨機応変に対応していけばいいからです。
状況の変化に柔軟に対応し、かつ最終目標をブレさせないためにも、現状分析と細分化されたビジョン設定があるとなお良く、補足的に「マンダラート」と「ロードマップ」といったフレームワークを併用することで、SMARTの法則を120%活用することができると考えます。
SMARTの法則① Specific(具体的な)
目標は具体的な方が効果があります。その目標から行動をイメージできることがポイントです。
長期的目標の場合は、抽象的(理念的)な目標にもメリットはあるのですが、短期的目標に関してはすぐに行動に繋がることが大切なので、間違いなく具体的であるべきです。
行動をイメージできない抽象的な目標では、実現に向けた行動を促進できません。
できるだけ要素分解して解像度を上げ、具体的な目標を設定しましょう。(→後述のマンダラートを有効活用)
SMARTの法則② Measurable(測定できる)
文字通り、測定可能な目標を掲げることです。その目標が達成されているかどうか、客観的に評価するためです。客観的な達成評価は、正確な振り返りを可能にし、今後の「改善」と「モチベーション」に繋がります。
点数や受注件数、売総などの数値目標や、資格取得などの達成したい状態を設定すると有効です。
SMARTの法則③ Attractive(魅力的である)/Agreed-upon(合意されている)
「A」はバリエーションがいくつかあります。Attractive(魅力的である)、Achievable(達成可能である)、Agreed-upon(合意されている)といったものです。
個人的な目標の場合はAttractiveやAchievable、プロジェクトマネジメントではAgreed-uponなど、使い分けることもできますが、根底にある意味は同じだと考えます。自分自身が魅力を感じ納得している目標であること、プロジェクトメンバーも魅力を共有しコンセンサスが取れた目標であること、すなわち、目標は魅力的で納得性のあるものであるべきだということです。
自分自身や関係者と話し合って、皆が魅力を感じるつまり納得性のある目標を設定しましょう。
SMARTの法則④ Realistic(現実的な)
目標の難易度は高すぎても低すぎてもいけない。文字通りリアリティのある、少なくとも実現可能性のあるものでないといけません。
理想は、小さな目標を積み重ねて、ステップバイステップでより高い目標設定→達成を成し遂げていくことです。小さな成功体験は自己肯定感を醸成し、意欲と自信に繋がります。
どのようなステップを想定すべきなのかは、後述の「ロードマップ」を有効活用しましょう。
SMARTの法則⑤ Time-limited(期限のある)
仕事でも目標でも大切なのは、行動に期限を設けることです。
期限がなければ、ダラダラと先延ばしにしてしまうのが人間のサガ。有意義な目標にするためには、「期限を設定」することは欠かせないのです。
試験日(受験日)や客先の要望、プロジェクトの開始日など、客観的要素や自分自身の意識を用いて、それぞれの行動目標に期限を設けて、推進していきましょう。
マンダラート:具体的ステップの抽出
SMARTの法則の「S」具体性を高めるために。
目標の解像度を上げ、ステップを具体化していくためのフレームワークがマンダラート(マンダラチャート)です。
今やメジャーのスーパースター、大谷翔平選手が花巻東高校時代に作成した(下記)ことでも知られています。
マンダラートは、仏教(密教)の曼荼羅模様に名の由来を持ちますが、宗教的なものとは無縁です。
【作り方】
・まず3x3のマス目を作り、そのマス目の中心に達成したい最終達成目標を掲げる。
・その周囲の8マスに中心の目標を達成するための方法、やるべきことを記載。
・次に記入した中心周囲8マスを周囲の各9マスの真ん中のマスに記入。
・その8つの切り口を中心に据え、同じように各々の達成に向けて8つのやるべきことを記載する。
こうすることで目標とやるべきことを直接的に分解していくことができ、自ずと方法やステップに分解することができます。
ポイントはとにかく81個の目標とやるべきことを挙げること。全項目埋めるのは相当苦しいですが、そうすることで視野を広げることができ、自分でも気づけなかった観点の目標や行動を練ることができるという発想法です。
是非、下記大谷翔平選手が高校時代に作成したマンダラートをご参照ください。イメージが湧きやすくなると思います。
どの項目を見ても、非常に納得性のある目標設定になっていると感じます。
蛇足ですが、個人的には「運」の項目に、「審判さんへの態度」とあるのが、ツボにヒットしました。笑
ロードマップ:達成から逆算してマイルストーンを設定する
目標(キーワード、やるべきこと)を設定したら、実現に向けて動き出さなければなりません。
あれ?でも何からしたらいい・・? と思うこと、ありますよね。
そんなときに使えるのが、目標から逆算して道筋・道順を作る方法、ロードマップです。
またプロ野球選手での例となりますが、球界のレジェンド、イチロー選手が小学生時代にしたためた作文に、このロードマップ思考が用いられていたことが知られています。
目標が具体的で、達成のためにやるべきことが順序立てて書かれており、なにより自信(魅力)に溢れていますよね。
▼注目したいポイント
達成したい目標から逆算(バックキャスティング)して、結果を測定可能な目標を段階的に設定し、今何をすべきかまで落とし込んでいること。
だから、目標達成のために今何をすべきかが明らかだし、ブレずに目標を追いかけることができるのです。
ぼくの夢は一流のプロ野球選手になることです。
そのためには、中学高校と全国大会に出て活躍しなければなりません。活躍できるためには練習が必要です。
(中略)
”三年生のときから今までは、365日中360日は激しい練習をやってます。だから1週間中で友達と遊べる時間は、5~6時間です。そんなに練習をやっているのだから、必ずプロ野球選手になれると思います。”
ー僕の夢
SMARTな目標と、実行している自負、結果を自信に繋げ、好循環を生み出していくことが成功者の共通点なのかもしれません。
【まとめ】あなたを突き動かす目標の設定方法
今回は、自己実現のために欠かせない、目標設定の方法について、
SMARTの法則
マンダラート
ロードマップ
という3つのフレームワーク(ツール)を紹介しました。
SMARTの法則とは、有効な目標は 具体的で、測定可能であり、かつ、魅力的(納得して取りかかれるもの)で、現実的なものであり、期限が明確化されているものであるべき、という考え方 。
いきなりSMARTな目標を設定することができることもあれば、そうでないこともあります。
そんなとき、一度腰を据えて、マンダラートで目標達成のためにやるべきこと、必要な要素を書き出してみると、より具体的な行動目標が見えてくるでしょう。
最後に達成したい目標からバックキャスティングして、行動目標を時間軸に則ってロードマップを設定していけば、目標達成までの道筋やスケジュールがよりクリアになる。
”目標”とは、達成のために今何をすべきか?なぜその努力が必要か?結果、何を成せるのか?
しっかりとしたモチベーションを持って、目標達成への道を確実に歩んでいけるように設定することが大切です。
ぜひ、この3つのフレームワークを用いて目標設定、実現を成し遂げてください。
業績目標、自己研鑽、家族の目標、人生の目標。なんでもいいでしょう。
なんとなくの毎日から、何かの目標に向かって走り続ける、魅力的な人でありたいですね。
補足情報:資格をとることを目標や何かの手段にすることも多いと思います。
社会人(ビジネスパーソン)に有効と考える資格を、まとめてますので、興味があればご一読くださいね。
以上で、報告を終わります。
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