群雄割拠のクレジットカード界隈。定期的に「最もお得」で「最も使いやすい」カードを検討することは生活水準を維持向上するためには、欠かせないメンテナンスです。
新生活が始まるタイミングで、お手持ちのクレジットカードラインナップを見つめ直してみるのは、アリでしょう。
そもそも、クレジットカードを使用することのメリットを挙げると、
1.キャッシュレス
2.各種ポイント獲得
3.クレジットヒストリー(クレヒス)蓄積による信用力強化
と、現金決済に比べ手間がかからない、かつ、得られるものが多いと言えます。
少なくとも20代のうちにクレジットカードを取得して使用した経験がないと、住宅ローンなど、いざお金を借りるときに、金融機関からの信用を得難いという事実もあります。(いわゆる「スーパーホワイト」)
そんな社会人必携とも言えるクレジットカードの中で、若手~中堅社員に特におススメしたいもの、というか、私が実際に使っている選りすぐりのカードたちの目的とその役割について、ご紹介できればと思います。
クレジットカード選びのポイント
大前提として、クレジットカードを選ぶときには留意すべき観点が3つあります。
1.あなたの生活圏でポイントが貯まりやすいこと
→日頃よく使うサービス(〇〇経済圏、通信キャリア、証券会社)やよく行くお店(コンビニ、スーパー、飲食店)で還元率の高いカードであること。カードにはそれぞれ得意分野や特約店と言われるものがありますので、公式サイトをよくチェックしましょう。
2.あなたの生活圏・行動目的でポイントが使いやすいこと
→取得したできるントが、日頃よく使うサービス(電子マネー、引落充当、積立投資)で使用できること。ポイントを「貯める」と同じくらい「使う」は大事。たくさん貯めることがエライのではなくて、上手に使えることの方がエライのです。この記事では各ポイントのお得な使い方も見ていきます。
3.コスト(年会費)とリターン(還元率※、特典)は見合っているか
→年会費無料ならお得なのか、年会費3万円なら入る価値はないのか、その評価はリターンとのバランスによります。得られる特典や還元率を具に見ていきましょう。この記事では、還元率1%以上あれば高還元とみなしてよいと考えています。(平均0.5%)
ポイント使用方法も含めた上記3つの観点から、クレジットカード選びのポイントを見ていきましょう。
凝り性な私のクレカ 厳選ラインナップ
それでは、上記観点に基づいて取捨選択を経て今私の財布に入っている一軍クレジットカードのラインナップをご紹介して参ります。それぞれの選定の決め手や、取得できるポイントの使い方について言及しておりますので、具体的な生活場面をイメージしながら、皆様のクレジットカード選びの検討材料のひとつにしていただければと思います。
楽天カード
まずは、楽天経済圏の住人のマストアイテム、楽天カードです。
他にもゴールドカードを持つつもりであれば、年会費がかからず楽天市場で+2%(計3%)を獲得できるノーマルカードで問題ないと思います。
(プレミアムカードであれば、年会費11,000円(税込)、楽天市場で+4%(計5%)となります)
【ここが選定ポイント】
楽天カードを保有する目的はコチラ
・楽天市場でのポイント無双(3%+SPU)
特に楽天ふるさと納税は最強
・年会費無料ながら通常利用1%の高還元率
・楽天ポイントの使いやすさ
・楽天証券でのクレカ積立で1%還元(22年9月~0.2%に大改悪)
【基本情報】
・年会費:永年無料
・家族カード:無料
・取得ポイント:楽天スーパーポイント
・還元率:1%
・旅行損害保険:2,000万円(海外)
・ショッピング補償:300万円/年
・空港ラウンジ:なし
・継続ボーナス:なし
・特筆すべき特約店:楽天市場(3%還元)
楽天証券(クレカ積立で1%還元。22年9月~0.2%に大改悪)
・注目の特典:
ふるさと納税を行う場合、楽天ポイントが取得できる楽天ふるさと納税がメリット大!
維持コストゼロにも関わらず、通常使用で1%のポイント還元を受けられるカードです。しかも取得できる楽天ポイントは楽天市場をはじめとする楽天サービス各種で使いどころが多いため使い勝手◎。楽天経済圏の住人にとっては必携のクレジットカードでしょう。
楽天スーパーポイントの使い方<おススメ>
▼通常ポイント
・楽天カードの支払いに充当
・楽天証券にて、楽天ポイントで投資信託を購入
▼期間限定ポイント/失効前に使い切ることが何よりも重要
・楽天Payの支払いに使用
・楽天ポイントの使えるお店で、ポイント支払い(ポイントで支払っても貯まる!)
三井住友カードゴールド(NL)
2021年最も話題になったクレジットカードかもしれません。プロパーカードの信頼性と厳格なセキュリティを併せ持ち、年間100万円利用すれば、翌年度以降、年会費永年無料でゴールドカードを保有できるというお得さ(ゲーム性)を求めて、「100万円修行」に勤しむ方々も多いかと思います。
【ここが選定ポイント】
三井住友カードゴールド(NL)を保有する目的はコチラ
・コンビニ3社とマクドナルドで還元率最大5%!(タッチ決済)
・初年度100万円利用で翌年度以降、年会費永年無料!
・年間100万円利用で10,000Vポイント還元!
・SBI証券でのクレカ積立で1%還元!
【基本情報】
・年会費:5,500円(税込)
※22年4月30日までの申込で初年度年会費無料キャンペーン中
※初年度100万円利用で翌年度以降永年無料
・家族カード:無料
・取得ポイント:Vポイント
・還元率:0.5%
・旅行損害保険:2,000万円(海外&国内)利用付帯
・ショッピング補償:300万円/年
・空港ラウンジ:国内32空港&ハワイ
・継続ボーナス:100万円利用で10,000ポイント
・特筆すべき特約店:コンビニ(セブンイレブン、ファミマ、ローソン) 5%還元
マクドナルド 5%還元
SBI証券のクレカ積立で1%還元
・注目の特典:
年間100万円修行をクリアすると、翌年度以降、年会費永年無料
SBI証券のクレカ積立で1%還元Get!!
年間100万円の利用で、10,000ポイントGet!!(ちょうど100万円で1%還元換算)
初年度100万円利用をクリアすれば、永年コストゼロでゴールドカードを保有することができます。
しかし、通常使用でのポイント還元率は0.5%と平均的で競争力は高くなく、日常使いにはもっといいカードがあります。また、旅行損害保険2,000万円(しかも利用付帯)とゴールドカードの中では保険的魅力は低めです。
一方で、5%還元が得られるコンビニ3社及びマクドナルドでの使用と、SBI証券での投資信託クレカ積立で1%還元を得ることは特筆ポイントであり、やはり保有・活用するメリットは大きいでしょう。また、毎年の年間利用料が100万円程度であれば、メインカードに据えて10,000ポイント還元(1%換算)と通常使いの0.5%の合わせて1.5%取得の高還元カードに変身させることもできます。
そして、取得できるVポイントも使い勝手は悪くありません。
Vポイントの使い方<おススメ>
・三井住友カードの支払いに1ポイント1円で充当(新「キャッシュバック」21年3月~)
・iDやVISAタッチ決済で1ポイント1円で利用
・SBI証券にてVポイントで投資信託購入ができる予定「Vポイント投資」(22年5月~)
dカードゴールド
ドコモユーザー御用達のdカードです。生活インフラである通信費を10%削減することができる保有価値の大きなカードです。まずは通信費リターンで年会費11,000円をペイできるならば保有して損はないでしょう。
【ここが選定ポイント】
dカードゴールドを保有する目的はコチラ
・ドコモ利用者特典が大きい
-ドコモ通信料については10%と破格!
※ただし1,000円につき100P。
各自通信料の切り捨て合計が9,000円/月あれば、年会費と相殺
-dカード購入端末の携帯補償(3年間10万円)
・基本還元率が1%と高水準!
・マツモトキヨシなどのdカード特約店では最大4%のポイント還元も!
・d払いと相性抜群!(ポイント3重どり可能)
・メルカリやAmazonでもdポイントが貯まる&使える(ポイント2重どり)
【基本情報】
・年会費:11,000円(税込)
・家族カード:無料(2枚目以降1,100円)
・取得ポイント:dポイント
・還元率:1%
・旅行損害保険:1億円(海外)5,000万円(国内)利用付帯
5,000万円(海外)自動付帯
・ショッピング補償:300万円/年
・空港ラウンジ:国内32空港&ハワイ
・継続ボーナス:年間100万円利用で11,000円相当のクーポン
・特筆すべき特約店:ドコモ、Ahamo、ドコモ光の通信費 10%還元
メルカリ 決済P 1%+特約店P 200円毎に1.5% →2.5%
マツキヨ 決済P 1%+特約店P 2%+提示P 1% →4%
スターバックスカード 決済P 1%+特約店P 3% →4%
店頭でd払い 決済P 1%+提示P 1%+d払いP 200円毎に1% →2.5%
ネットd払い 決済P 1%+d払いP 1% →2%
・注目の特典:
dカードゴールドで購入した携帯補償 3年間10万円
Ahamoのギガ利用料+5GB(20→25GB)
年会費はかかりますが、ドコモ通信料をはじめとしてマツモトキヨシやメルカリ、スタバなど、身近な利用できる場所が多く、取得ポイントで年会費の元を取ることは容易にできるかと思います。蛇足ですが、このまとめを作っていて、スターバックスカードを絶対作ろうと決意しました。
この高還元に加えて、高水準の補償(携帯電話、海外旅行保険)があるのですから、人気が出るわけです。注意点としては、通信費10%還元の対象は自契約分だけなので、例えば配偶者分の通信費も10%還元を受けようと思うと配偶者に家族カードを保有しておいてもらう必要があります。(1枚目無料)
dポイントの使い方<おススメ>
・dカードの支払いに充当(通常ポイント)
・d払いで使用(通常ポイント、期間限定ポイント)
・dポイントの使えるお店で、ポイント支払い(通常ポイント、期間限定ポイント)
※何度も言いますが、期間限定ポイントは、とにかく失効前に使い切ることが重要です!
ANAスーパーフライヤーズカードゴールド
【ここが選定ポイント】
ANAスーパーフライヤーズカードゴールドを保有する目的はコチラ
・カード保有継続で、SFCステータスを維持することができる
・SFC特典で、世界各地のスターアライアンスラウンジが利用できる
・マイルが貯まりやすい
【基本情報】
・年会費:16,500円(税込)
・家族カード:8,250円(税込)
・取得ポイント:ANAマイル、Vポイント
・還元率:Vポイント1%、ANAマイル1%~
・旅行損害保険:5,000万円(海外&国内)自動付帯
・ショッピング補償:300万円/年
・空港ラウンジ:カードラウンジ 国内32空港&ハワイ
全世界のスターアライアンスラウンジ(SFC特典)
・継続ボーナス:2,000マイル
+ 手帳/カレンダー or 500マイル(SFC特典)
・特筆すべき特約店:大丸、高島屋、阪急、阪神 100-200円毎に1マイル
ENEOS 100円1マイル
※ココイコ、ポイントアップモール活用でさらにプラス
・注目の特典:
Vポイント(ANAマイレージ移行可能ポイント)は1P=2マイルに変換可能
搭乗時のフライトボーナスマイル+40%
SFCカードを保有し続ける限り、スターアライアンス・ゴールドメンバーを維持
SFCはスーパーファミコン、ではなく、スーパーフライヤーズカードの略です。
これは「おトク至上主義」視点からすると少し特殊なカードです。圧倒的なスーパーフライヤーズ会員特典の維持とマイルを貯めることに美点はありますが、カード維持費もそれなりにかかることから、家内からの厳しい視線を感じています。しかし、いざ旅行できる環境に戻って、世界中を行き来できるようになったときにその真価を発揮するカードとして、もう少し、もう少し保持していきたいと考えています。
(SFC一般カードと年会費比較した場合、家族カードあり・マイル移行手数料ありで考えると、SFCゴールドカードの方が維持費は安くなります)
Vポイント、ANAマイルの使い方<おススメ>
▼Vポイント(マイル移行可能ポイント)
・ANAポイントへ変換 1ポイント=2マイル
・マイル移行可能ポイント以外は、上記三井住友カードNLのVポイントと同様
▼ANAマイル
・特典航空券(国内5,000マイル/片道~、海外12,000マイル/片道~)
・ANA SKYコインへ変換し10コイン(=10円)単位で航空券購入などに使用
SFCの場合、50,000マイル=80,000コイン(1.6倍)の交換レート
ビックカメラSUICAカード
【ここが選定ポイント】
ビックカメラSUICAカードを保有する目的はコチラ
・ビックカメラで最大11.5%の超高還元率(ビックカメラでSuica払い)
・Suicaへのチャージで1.5%
・500万円の海外旅行保険が自動付帯
【基本情報】
・年会費:524円(税込)
※初年度の年会費無料
※2年目以降も、前年1年間で1回のクレジット利用で無料
・家族カード:ー
・取得ポイント:ビックポイント、JREポイント
・還元率:1%(ビックポイント0.5%、JREポイント0.5%)※1,000円毎
・旅行損害保険:2,000万円(海外)
・ショッピング補償:300万円/年
・空港ラウンジ:なし
・継続ボーナス:なし
・特筆すべき特約店:ビックカメラ 10%(ビックポイント)
Suicaチャージ 1.5%(JREポイント)
→ビックカメラで当カードにチャージしたSuica払いで11.5%!
・注目の特典:
ビックカメラでのポイント還元は圧倒的
年間のご利用額累計が30万円/70万円/100万円/150万円になる毎に、それぞれJREポイント250/1,000/1,500/2,500ポイント付与(最大5,250ポイント)
私が田舎から出てきたときにはじめてSuicaという文明に触れ、最もお得にSuicaを利用できるカードは何かを検討していたときに出会ったカードです。
Suica使用で得られるポイント還元率はすこぶる高いと思いますが、得られるポイントがビックポイントとJREポイントのため、使用用途が限られているのが玉に瑕です。身近にビックカメラの店舗がある場合は、日用品の購入も考えられますので、BIC CAMERA SuicaカードでSuicaにチャージ(上限20,000円)して支払うことで、11.5%の高還元率を得ることができます。
ビックポイント、JREポイントの使い方<おススメ>
▼ビックポイント
・ビックカメラでの支払い時に、1,000円未満の端数分に使う
(どうせ端数分はポイント還元対象にならないから)
・Suicaチャージ。ただしビックポイント500ポイントが手数料に消える
▼JREポイント
・Suicaにチャージする
使い方の整理、最強の組み合わせは?
ここまでの情報を基に、今、最強の組み合わせはどのようなラインナップかを検討します。
組み合わせのポイントは、2点です。
1.用途が被るものではないか?
→年会費(維持費)がかかるものである以上、用途が重複しているカードを持つべきではありません。
2.他方の弱点がカバーできるものか?
→国際ブランドは偏っていないか、万が一紛失した際に補足できるか(利用限度額)
用途(役割分担)を整理します。
▼楽天カード
→楽天市場、楽天ふるさと納税、楽天証券での積立投資
▼三井住友カード ゴールド(NL)
→コンビニ3社、マクドナルド、SBI証券での積立投資
▼dカード ゴールド
→ドコモ通信費、公共料金、一般使用
▼ANA SFC ゴールド
→ANA航空券!SFC!SFC!
▼BIC CAMERA Suica
→Suicaチャージ
はい、ゴールドカード、3枚もいらないんじゃない?と思いますよね。
一応ちゃんと役割分担があって、三井住友カードゴールド(NL)はコンビニ3社・マクドナルド・SBI積立投資への用途特化型カード、ANA SFC ゴールドはSFCステータス維持・マイル蓄積のための航空系特化型カード、dカードゴールドは平均点の高い一般使用用の万能型カードとして位置づけています。
楽天カードは楽天サービス特化型で必要不可欠。BIC CAMERA Suicaはポイントが少し使いづらいので、還元率が多少低くなってももっと使いやすいポイントが貯まるカードにSuicaチャージを切り替えていくかもしれません。まだ今年も年会費無料ですので、この一年で見極めようかと思っています。
渦中のSFCは、飛行機での旅行がほぼできない今、妻の圧力に負け、年会費淘汰の波にさらわれていくかもしれません。でもそこは、できるだけ”男のロマン”で抵抗していくつもりです。
それを言ってしまったら、この考察、元も子もなくなってしまうのですが・・。
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